港湾技研報告

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多方向不規則波を用いた波浪変形実験

港湾技研報告 VOL.030 NO.01 1991.03

執筆者高山知司,池田直太,小杉宜史
所属水工部 波浪研究室

要旨

 釜石湾湾口北部の海底地形を実験水槽内に1/100で再
現し,サーペント型造波装置を用いて波浪変形実験を行った
。実験では,一方向不規則波とS壱衣因=25の多方向不規
則波を造波して,両者の波浪変形特性の相違を調べた。実験
結果によると,砕波帯のサーフビートに関しては,多方向波
よりも一方向波の方が強く現れた。また,屈折によって平均
波高が変化するときには,多方向波と一方向波の間には大き
な差が生じなかったが,回折によって平均波高が変化する場
合には,多方向の波のほうが変化が大きかった。波高の変化
に関しては,一様勾配斜面のように比較的単純な地形におい
ては,多方向波と一方向波で差が生じなかったが,独立した
浅滴の背後では,一方向波のほうが大きく,その周囲では,
多方向波のほうが大きな波高になった。


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