港湾技研報告

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波の連なりを考慮した長周期波の波高の推定−波崎海洋研究施設における現地観測にもとづく検討−

港湾技研報告 VOL.030 NO.01 1991.03

執筆者加藤一正,中村聡志,池田直太
所属水工部 (漂砂研究室)

要旨

 波の連なりから前浜地形変化を予測するモデルの開発を目
指し,波の連なりと長周期波の関係を調べるために現地観測
を実施した。また,既存の長周期波発生の理論の妥当性を検
証した。                       
 現地観測は,波崎海洋研究施設とその一直線上沖合いの1
0点で1レコード2時間の同時観測を1989年2月25日
から3月1日と10月5日から10月9日の2回行った。 
 本研究で得られた主要な結論は以下のとおりである。  
1)波の連なりを砕波帯内外を通じて解析できるスプライン
補間を用いた解析方法を提案した。           
2)時化時に,波の連なり周期は砕波の過程で短くなり,長
周期波の波高は砕波点付近で急激に大きくなる。     
3)沖波の諸元から砕波帯内の長周期波の波高の概略値を求
める経験的関係を得た。                
4)Symonds らの理論解を現地に適用し,一様勾配
の過程のもとでも適用可能であることがわかった。


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