港湾技研報告

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現地データによる移動床模型実験の検証−河原子海岸におけるケーススタディ−

港湾技研報告 VOL.030 NO.01 1991.03

執筆者加藤一正,井上浩司,柳嶋慎一
所属水工部 (漂砂研究室)

要旨

 移動床模型実験で予測した海浜変形が実際に現地で生じて
いるかどうかの確認と移動床模型実験の精度・限界を調べる
ために,河原子海岸を例にとり,現地データ用いて,移動床
模型実験の追跡調査を行った。             
 本研究で得られた主要な結論は以下のようである。   
1)事前に収集された現地データの質・精度が実験による予
測精度に反映される。2)実験で予測された地形変化を現地
に適用する際には,実験結果を控えめに解釈する必要がある
。3)実験では,必ずしも十分施工過程を検討できないため
,河原子海岸のように現地施工と並行して海浜の変形過程を
モニターし,状況を常に把握しつつ計画の変更・修正を行う
必要がある。4)実験では,急性海岸侵食に対する地形変化
は予測されていないため,別途考慮する必要がある。5)河
原子海岸の事例が示すように,構造物の施工と並行して,周
辺海浜の変化を監視することがきわめて大切である。


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