
沖積粘度土地盤に対する定率ひずみ圧密試験の適用性
港湾技研報告 VOL.030 NO.03 1991.09
| 執筆者 | 水上純一,小林正樹,小泉和広 |
| 所属 | 土質部 土性研究室 |
要旨 | 定率ひずみ圧密試験は、連続載荷方式の圧密試験の一種で ある。この試験法は、連続載荷方式であるために、階段載荷 の標準圧密試験法と比べて、いくつかの利点を持っている。 まず第一に、連続的な応力−ひずみ曲線が得られることで あり、圧密降伏後に大きな圧縮性を示す試料に対して適して いる。第二番目は、短期間で試験が終了する急速圧密試験で あることである。第三番目は、試験の自動化が容易なことで ある。一方、定率ひずみ圧密試験から得られる圧密降伏応力 は、標準圧密試験から得られるものよりも大きくなることが 知られている。これは、ひずみ速度による時間効果に起因し ている。 本研究では、ひずみ速度による影響を調べるために、二種 類の再圧密試料に対して定率ひずみ圧密試験を実施した。そ の結果を基にして、応力緩和を用いた簡便な圧密降伏応力の 補正法を提案している。また、三種類の不攪乱沖積粘土に対 して定率ひずみ圧密試験と標準圧密試験を実施し、その補正 法を適用している。 主要な結論は以下のとおりである。 (1)圧密降伏応力比と、ひずみ速度の対数の間には直線関 係が認められる。 (2)本研究で提案した補正法を用いると、定率ひずみ圧密 試験から得られる圧密降伏応力は、標準圧密試験から得られ る圧密降伏応力とほぼ同じ値になる。 |
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