港湾技研報告

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信頼性理論による防波堤の滑動安定性に関する理論的検討

港湾技研報告 VOL.030 NO.04 1991.12

執筆者高山知司,藤井久
所属水工部 波浪研究室

要旨

 防波堤の滑動には、沖波の出現確率分布や波浪変形計算、
波力の算定誤差および摩擦係数のばらつきなどのように予め
予測することができない多くの不確定な要素が含まれている
。このような不確定な要素を確率的に取り扱って、防波堤の
滑動安定性を検討する手法を提案した。滑動安定性の検討に
は信頼性理論を適用し、沖波や波浪変形、波力、摩擦係数の
推定誤差が正規分布すると仮定して、防波堤の滑動確率や耐
用年数間における滑動遭遇確率を算定した。高潮や潮位によ
る水位の確率も重要な要素となるので、これらについても考
慮している。海底匂配や防波堤の設置水深、潮位差による滑
動遭遇確率の変化特性を調べた。その結果、設置水深が浅い
場合、海底匂配によって滑動遭遇確率は異なり、また、潮位
差が大きい場合が小さい場合より滑動遭遇確率は低くなるこ
とがわかった。


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