港湾技研報告

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確率設計に向けた現行防波堤の滑動確率の推定(欧文)

港湾技研報告 VOL.031 NO.05 1993.03

執筆者高山知司,池田直太
所属水工部 波浪研究室

要旨

 本論文では、現行設計法で設計した防波堤の滑動確率を算
定し、防波堤の安全度を調べた。本研究で得られた主要な成
果は以下の通りである。                
1)不確定要素の影響を考慮して防波堤の滑動確率を推定す
る手法を提案した。                  
2)不確定要素としては、設計沖波の推定誤差や波浪変形計
算と波力公式の算定誤差、堤体の摩擦係数のばらつきを考え
、これらの誤差関数を正規分布と仮定した。また、高潮や潮
汐による水位の発生確率も同時に計算に導入している。  
3)実験や現地観測を用いて推定誤差分布を検討した結果で
は、推定誤差は正規分布に近く、正規分布では近似できるこ
とがわかった。                    
4)遭遇確率は防波堤の設置水深や海底勾配によって変化し
、必ずしも同じ精度で設計されているわけではないことが判
明した。


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