港湾技研報告

一覧へ戻る

閉鎖性内湾域の海水交換(欧文)

港湾技研報告 VOL.031 NO.05 1993.03

執筆者村上和男
所属海洋水理部 (汚泥処理研究室)

要旨

 閉鎖性内湾域の水質保全において、海水交換現象は重要な
役割を果たす。湾口部に建設される防波堤は沿岸域を津波や
高潮から防護することを目的とするが、湾開口部の断面積の
減少と、これにともなう内湾域の閉鎖化による湾内の水質の
悪化が懸念されている。                
 本研究において、海水交換に及ぼす水平循環流、鉛直循環
流の役割、及び湾口防波堤の海水交換に与える影響のメカニ
ズムについて水理模型実験により検討した。また、港口防波
堤の配置、あるいは水門操作等の人為的な循環流の発生によ
る海水交換促進工法について述べた。          
 本研究により、港口防波堤は水平循環流を形成して海水交
換を促進させる効果と鉛直循環流を抑制して減少させる相反
する効果をもつこと、および、防波堤の適正な配置により湾
内に一方向流を発生されて海水交換を促進させることができ
ることがわかった。


一覧へ戻る

お問い合わせはkikaku@ysk.nilim.go.jpまでお願いします。

(C)Copyright 1996-2007 Nationnal Institute for Land and Infastructure Management(NILIM)
No reproduction or republication without permission.