港湾技研報告

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グチ式造流堤による流れの解析−模型実験と数値計算による検討−

港湾技研報告 VOL.033 NO.01 1994.03

執筆者古川恵太,平野隆幸,細川恭史
所属海洋水理部 (主任研究官)

要旨

 海域制御構造物の一種であるグチ式造流堤の起こす流れに
ついて水理模型実験と数値計算による検討を行った。   
 グチ式造流堤とは、潮汐による海水の出入りを利用した一
種の起流装置である。流れを作り出すことによって、海域に
おける物質の滞留時間を減少させる効果をもち、浄化方策の
1つとして利用することの可能性が検討されている。   
 水理模型実験では、グチ式造流堤により起こされる流れが
測定され、下げ潮時に噴流状の流出現象が確認された。また
、起こされる流れの強さを予測する実験式を提案し、実験定
数を示すことによって、グチ式造流堤の諸元と起こされる流
れの関係を明らかにした。               
 さらに、水理模型実験で得られた流速の空間分布を再現す
るため、離散渦法を用いた数値計算を行った。この結果、噴
流状のフローパターン、中心流速の減衰の傾向、横断流速分
布形状等が良好に再現された。


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