港湾技研報告

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衝撃砕波力に対する防波堤ケーソンの動的挙動

港湾技研報告 VOL.033 NO.02 1994.06

執筆者高橋重雄,下迫健一郎,上部達生
所属水工部 耐波研究室

要旨

 混成防波堤の直立部には、海底勾配あるいはマウンドの高
さや前肩幅によっては、非常に強大な衝撃砕波力が作用する
場合がある。こうした衝撃砕波力は、強大であるが作用時間
がきわめて短いという特徴がある。そのため、ケーソンはマ
ウンドおよび地盤と一体になって振動し、ケーソンの滑動に
寄与する有効波力、すなわち底面に作用するせん断力はあま
り大きくならない。本研究では、こうしたケーソンの動的応
答特性について、地盤の非線形性を考慮したFEM解析プロ
グラム(BEAD)を用いた数値計算や模型実験により検討
を行った。                                            
 動的応答効果によって、衝撃砕波力に対するケーソンの有
効せん断力は減少する。                
 その効果は現地でより顕著であり、現地において実際に作
用するせん断力の最大値は、平均波力強度で3woH程度が
上限と考えてよい。


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