港湾技研報告

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ベーンせん断試験による粘性土地盤の強度決定法

港湾技研報告 VOL.033 NO.04 1994.12

執筆者田中洋行,田中政典
所属土質部 地盤調査研究室

要旨

 我が国の7地点で行われたベーンせん断試験の結果を報告
する。調査地点はいずれも海成粘性土が正規圧密状態で厚く
蓄積している。ベーン強度を圧密降伏応力で正規化したSu
(v)/p’cの値は塑性指数Ipの増加に伴って増大する
との報告が欧米の研究者によってなされている。しかし、今
回行った調査によれば、我が国の粘性土のSu(v)/P’
cはIpによらず、0.25から0.35の値であることが
わかった。Su(v)を安定計算に用いる場合に、ベーラム
が提案した補正係数によってSu(v)を低減する方法が知
られている。一方、我が国では一軸圧縮試験から求められた
せん断強度qu/2を用いるのが普通であり、しかもIpに
よる強度補正は行っていない。両者の方法を比較した結果、
ベーラムの補正係数で計算されるせん断強度は、我が国のせ
ん断強度をかなり過小評価することがわかった。


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