港湾技研報告

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港湾で観測された長周期波の特性

港湾技研報告 VOL.035 NO.03 1996.09

執筆者平石哲也,田所篤博,藤咲秀可
所属水工部 波浪研究室

要旨

 従来から、港内が比較的静穏にも拘らず、係留された大型
船が大きい水平運動を生じ、荷役が中断されたり、係留索が
切断される事故が生じてきた。最近の一連の観測により、こ
れは、港外で発達した周期1〜5minの長周期波が港内へ
侵入することによって生起される現象であることが判明して
いる。すなわち、大型船と係留索からなる係留系の固有振動
周期が、長周期波の周期と近いたために共振現象が生じ、係
留された大型船が大きく運動する。一方、長周期波による荷
役障害が報告されていない港湾も多く、なぜ特定の港湾にお
いて長周期波による被害が生じているのか明らかではない。
そこで、本研究では、長周期波の被害が生じている秋田県能
代港と被害が報告されていない沖縄県那覇港の港外と港内に
おいて長周期波の観測を行い、その港内における特性を比較
した。                        


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