港湾技研報告

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TSLに対応した水域施設の計画手法及び入港支援システム

港湾技研報告 VOL.035 NO.03 1996.09

執筆者高橋宏直,早藤能伸,酒井浩二,森満賢治,中本隆,木阪恒彦
所属計画設計基準部 システム研究室

要旨

 テクノスーパーライナー(以下 TSL)に代表される大
型高速貨物船に関する技術は近年著しく進展し、船長約70
mの実験船「飛翔」(TSL−Aタイプ)による実海域実験
も進められている。この大型高速貨物船の実用化の課題の一
つとして、昼間はもちろん夜間・荒天時においても安全かつ
安定的な入港による定時性の確保が挙げられる。この観点に
立ち、TSLの基地港としての要件を考えると次の2点が挙
げられる。                      
 第1点は、大型高速貨物船に対応した航路幅員、回頭に必
要な泊地面積などの水域施設を、どのように計画したらよい
かということである。                 
 第2点は、一日24時間のどの時点でも、また、どのよう
な気象条件でも、ある一定の時間以内での入港を可能とする
ための支援システムは何かということである。      
 このため、本研究では、第1点の課題に対して、TSL対
応の操船シミュレータ実験及びTSL技術組合が「飛翔」に
より行った実海域実験の結果からTSLの入港特性を分析し
、TSLに対応した水域施設の計画手法を提案する。次に、
第2点の課題に対しては、TSLに対応した具体的な入港支
援システムとしてリーディングライト及びレーマークビーコ
ンを想定し、シミュレータ実験によりその有効性を評価した
。
 なお、本研究では平成3年度から7年度までの5カ年に実
施された運輸技術研究開発調査「近年における交通環境の変
化に対応した総合的な安全対策の確立に関する研究ー高速海
上交通システムの確立に関する研究」のうちシステム研究室
で行った研究の成果をとりまとめたものである。


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