港湾技研報告

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水中溶接された鋼矢板構造物の破断メカニズムと破断モードの改善に関する材料学的研究

港湾技研報告 VOL.036 NO.04 1997.12

執筆者福手勤,阿部正美,長谷川博行,松田史朗
所属構造部 材料研究室

要旨

 鋼矢板は港湾施設の建設資材として不可欠な材料であるが
,海中部では電気防食を施しながら使用される.過去の大規
模な地震において,背後が液状化した鋼矢板式岸壁で,電気
防食用のアルミニウム合金陽極を水中溶接で取り付けた部位
で鋼矢板が折損した例が報告されている.その一つの原因に
,水中溶接により陽極を取り付けたことによる鋼矢板の脆化
が挙げられている.
 このような背景から,本報告では以下の事項に関する検討
を行った.
(1)日本海中部地震及び釧路地震等の大規模地震での鋼矢板
岸壁の被災概要のレビュー
(2)実規模の水中溶接実験の実施
(3)水中溶接された鋼矢板の破断メカニズムの実験的確認
(4)破断モードを改善するために効果的な鋼の化学成分の実
験的確認
(5)鋼矢板に適切な化学成分の規格値の提案


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