港湾技研報告

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破壊確率を考慮した防波堤のライフサイクルコストと許容破壊確率

港湾技研報告 VOL.038 NO.02 1999.06

執筆者長尾毅,松渕知
所属計画設計基準部 主任研究官

要旨

 本報告は,防波堤の破壊確率を考慮したライフサイクルコ
ストの検討を行ったものである.ライフサイクルコストとし
ては,初期建設費用に加えて,期待被災回数と被災時復旧費
用を考慮し,間接的被害費用は対象外としている.期待被災
回数は,破壊確率に影響を及ぼす高波の発生がポアソン過程
であると仮定して算定し,破壊確率は信頼性理論を用いて滑
動・転倒・支持力の3つの破壊モードを考慮した値とした.
復旧費用の算出にあたっては,被災の程度を大規模なものか
ら軽微なものまで3種類考慮した.さらに,復旧費用と初期
建設費を同時点で評価するために,社会的割引率を考慮して
いる.
 ライフサイクルコストの検討は,ある1断面の防波堤を対
象に,耐用期間および荷重再現期間を10,20〜100年の10種
類設定した.各耐用期間ごとにライフサイクルコストが最小
となる断面の許容破壊確率を算出するとともに,現行設計法
によるライフサイクルコストとの比較などを行った.


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