
海成粘土地盤の間隙比−有効土被り圧関係に関する統一的な解釈
港湾技研報告 VOL.038 NO.03 1999.09
| 執筆者 | 土田孝 |
| 所属 | 土質部 土性研究室 |
要旨 | 本論文では,海成粘土地盤の間隙比と土被り圧の関係を統 一的に説明することを試みている。成果は以下のようにまと められる。 1)粘土の初期含水比と圧密圧力が十分大きいときに最終的 に収束するe-log p曲線である究極基準曲線(USC)が存在す ることを,多くのe-logpデータに基づいて示した。USCは主 に液性限界のみで与えられる。 2)ある初期間隙比で練り返した状態から圧密圧力を加えた ときのe-log p曲線は圧密圧力が増加するとともにUSCに漸近 し,最終的にUSCに一致する。この間のe-log p関係を定式化 し,実測値との対応を確認した。これにより,粘土の液性限 界と初期間隙比が与えられれば,年代効果が無いときのe-lo gp関係が計算できる。 3)広範囲の土の間隙比の状態を表現する体積比指数Ivsを 提案した。Isvはln(1+ e)/ln(1+eL)で定義され(eLは液性限 界の間隙比),Burlandにより提案された間隙指数よりもそ の意味と背景が明確になっている。初期含水比を液性限界の 1.5〜2.0倍として計算した基準圧縮曲線の体積比をIsvに変 換することにより,自然海成地盤を対象とした粘土の塑性に よらない一つの土被り圧−体積比指数関係を求めることがで きる。 |
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