港湾技研報告

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低改良率で改良された杭式深層混合処理地盤の鉛直支持力

港湾技研報告 VOL.038 NO.03 1999.09

執筆者北詰昌樹,中村健,森永真朗,宇高泰
所属土質部 地盤改良研究室

要旨

 深層混合処理工法による改良地盤の形式は,ブロック式,
格子式,壁式,杭式の4つに大きく分類できる.このうち杭
式改良地盤は,現在では主として沈下対策や側方変位対策な
どを目的に盛土下または盛土法尻下部に造成されることが多
い.杭式改良地盤に関する現行設計法では,円弧すべり計算
による改良地盤の安定性の検討と応力分担比を考慮した沈下
の検討が行われている.セメント改良土の曲げ強度や引張り
強度は圧縮強度に比べて小さいことも知られており,改良杭
の破壊モードの違いや進行性破壊挙動を考慮していない現行
設計法は支持力を過大に評価している可能性が高いと考えら
れる.
 これらの地盤の挙動についても,個々の改良杭の破壊モー
ドの違いや進行性破壊などに不明瞭な点も多い.そこで,本
研究では,比較的低い改良率で広い範囲に杭状に改良された
地盤の鉛直支持力について,遠心模型実験と円弧すべり計算
による検討を行った.また,低改良率の杭式地盤は表層固化
処理工法と併用されることも多いため,本研究では表層固化
処理層の支持力への効果についても検討を行った.


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