港湾技研資料

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大型起振機の試作

港湾技研資料 NO.0055 1968.09

執筆者宮島信雄,山田逓一郎
所属構造部 (耐震構造研究室)

要旨

 非線型の復元力特性を有する構造物の共振曲線の形は、そ
の構造物を振動させようとする力の大きさにより変化する。
したがって、そのような構造物の振動試験は加える力の周期
が変わっても力の振巾は変わらないようにして行なわねばな
らない。しかし、偏心質量を回転させる形式の起振機のほと
んどは、振動数を変えると起振力も変化してしまう。振動数
を変えても起振力が変わらないようにするには、振動数を変
える度に機械を停止して偏心質量の位置または大きさを変更
しなければならない。これでは大変不便であり、充分満足で
きる試験は困難である。                
 著者は特別な歯車装置により、機械の運転中に偏心質量の
相対位置を変え得る起振機を試作した。これによれば起振力
を一定に保ちながら振動数を連続的に変えることは容易であ
る。本機を清水港における鋼直杭桟橋の振動実験に用い、満
足すべき結果を得ている。主な仕様は次のとうり。    
   最大起振力  :2.5ton          
   振動の数範囲 :0.3〜3.0Hz       
   偏心質量1個の重量:480.8kg    ・・・


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