港湾技研資料

一覧へ戻る

清水港における塗膜調査

港湾技研資料 NO.0072 1969.06

執筆者善一章,阿部正美
所属構造部

要旨

 現地条件下における塗膜の耐久性を明らかにするために、
清水港興津埠頭の脚柱鋼管杭の潮位間に代表的塗料4種類が
塗布されるとともに陸上曝露の小数の鋼管杭片にも同時に塗
布された。4年後に塗膜抵抗と観察を主とする塗膜調査が行
われ、次の結果を得た。                
 (1)潮位間の塗膜はすべてフジツボなどの付着物のため
   に破れて塗膜抵抗は0〜5Ωmであった。     
 (2)これに対して潮位間の鋼杭面にはほとんど発錆が認
   められなかったが、これは鋼構造物の潮位間の腐食量
   が非常に小さいことを示す1例と思われる。    
 (3)現地ではフジツボやカキなどが付着して塗膜を破る
   ので塗膜による電気防食所要電流量の減少はあまり期
   待できないと思われる。             
 (4)大気中に曝露したタール・エポキシ系塗料の一種は
   4年後でも十分な防食性がある。         


一覧へ戻る

お問い合わせはkikaku@ysk.nilim.go.jpまでお願いします。

(C)Copyright 1996-2007 Nationnal Institute for Land and Infastructure Management(NILIM)
No reproduction or republication without permission.