港湾技研資料

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有義波高指示計の理論および実用化について

港湾技研資料 NO.0238 1976.06

執筆者合田良実,高山知司,岸良安治
所属海洋水理部 (波浪研究室)

要旨

 不規則波実験に際して有義波高および平均周期をリアルタ
イムでデジタル表示する計器を試作した。有義波高は、波形
の標準偏差値を計算してこれを4.0倍したものとして求め
られ、平均周期は測定時間をその間のゼロアップクロス点の
数で割って求められる。計算はデジタル演算である。この方
式による波高値は、数値シミュレーションの結果によれば、
通常の1波ごとの計算による値よりも統計的な変動が少なく
、波数50程度で相対標準偏差2%以下となるものと推定さ
れる。                        
 使用実績によれば、この計器による波高および周期の表示
値は、波形記録を電子計算機で処理して得られた結果と、実
用上十分の精度内で一致した。             
 この指示計は、若干の変更を行うことによって現地観測用
の指示・記録計器として使用可能である。また、周期一定の
規則波実験には換数係数を2.83とすることによってその
まま利用することができる。              


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