港湾技研資料

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不規則波による低天端型護岸の越波特性実験

港湾技研資料 NO.0242 1976.09

執筆者合田良実,岸良安治
所属海洋水理部 (波浪研究室)

要旨

 低天端型護岸として5種類の型式を取り上げ、現地換算H
′0=5.8m、T1/3=10sec(模型縮尺1/33
.3)の不規則波を用いて、各護岸の天端高と越波流量の関
係を求めた。この結果は、同一条件の直立護岸の所要天端高
に対する所要天端高比として取りまとめられた。     
 まず、階段護岸(汀線近傍)の所要天端高は直立護岸より
も10〜20%高くなるが、滑斜面よりは低い。消波護岸で
は天端幅を広げるにつれて所要天端高が低減し、ブロック4
列並び(下層)では直立護岸の40〜50%とすることがで
きる。透過性の離岸堤を併置した直立護岸の天端高は、通常
の消波護岸よりもやや低くすることが可能である。直立護岸
のパラペットを後へ下げると、後退距離に応じて所要天端高
が低減し、波高の4倍の距離で約60%の天端高となる。縦
スリット式ケーソン護岸では、最適開口比(前面20%程度
,上面40%以上)の場合、所用天端高が通常の消波護岸と
同程度となる。                    


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