港湾技研資料

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底質COD測定法の検討

港湾技研資料 NO.0368 1981.03

執筆者細川恭史,三好英一
所属海洋水理部 (海水浄化研究室)

要旨

 底質CODは「底質調査方法」の「過マンガン酸カリウム
(0.1N)による酸素消費量」にのっとって分析されてい
る。この分析法について、?分析値の安定性・再現性、?環
境上の意味、の両面から検討を加えた。         
 分析法のうち、?供試底泥量、?酸化剤濃度、?酸化反応
時間と温度、などについて分析値に及ぼす影響を検討した。
本法では、シルト質底泥に対しては十分に酸化が完了してい
るとはいえないことがわかった。更に、底質構成有機物のい
くつかに対しての酸化率を測定した。          
 底質COD値の海域内での分布と、底質他指標との関係性
とについて調べた。底質COD値は、底質有機物濃度を示す
ばかりではなく、他の汚染指標とも強く結びついており,底
質の汚染の程度を総括的に把握する良い指標となり得ること
がわかった。                     
 底質COD値は分析上の注意点を有しているものの,底質
環境解析に有力であることがわかった。         


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