港湾技研資料

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海水練りコンクリートの耐海水性試験(10年経過報告)

港湾技研資料 NO.0378 1981.06

執筆者森好生,大即信明,下沢治
所属構造部 (材料施工研究室)

要旨

 供試体を海洋環境に10年間暴露し、コンクリート中の鉄
筋の腐食およびコンクリート強度の経年変化について試験し
た。主要な成果は、以下のとおりである。        
(1) 海水練りコンクリートは、水道水練りのものに比較
して、コンクリート中の鉄筋の腐食およびコンクリート強度
の経年変化にほとんど差がない。コンクリート表面から侵入
する塩素量は、著しく多く、かぶり7?の場合数年間から1
0年間程度で、海水を練りまぜ水として使用することにより
混入する塩素量を上回わる。              
(2) B種高炉セソントを用いたコンクリートは、普通お
よび早強ポルトランドセソントを用いたものに比較して、コ
ンクリート中の鉄筋の腐食が少く、またコンクリート強度に
経年による減少割合が少ない。             
(3) 海洋環境に暴露したコンクリートの長期強度は,標
準養生の場合と異なり,材齢5年程度から減少し,材齢10
年では材齢28日の強度程度となる。          


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