港湾技研資料

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間隙水中の塩分が土粒子の比重試験結果に及ぼす影響について

港湾技研資料 NO.0443 1983.03

執筆者小川富美子,石井一郎,奥村樹郎
所属土質部 (土質調査研究室)

要旨

 海成粘土中に含まれる塩分が土粒子の比重試験結果に及ぼ
す影響を調べるため、数種の粒子比重試験を実施した。塩化
ナトリウム、基準海水を混合した試料の試験結果から、塩分
混合比の増大とともに粒子比重我大きく求められることが明
らかになった。                    
 この原因を解明するため行った塩化ナトリウム、標準海水
の粒子比重認験結果から、塩分の溶液中における見掛けの比
重値が、固体状で観測した粒子比重値に対し約1.5倍にな
ることが確認された。                 
 さらに、海水を多量に含んだ海成粘土や標準海水を混合し
た試料の粒子比重試験によって、比重びん中の懸濁液の塩分
濃度および試料の含水比と、粒子比重値は密接な関連をもつ
ことがわかった。                   
 これらの試験結果から,過大に求められた塩分含有試料の
粒子比重値を,塩分の影響を除去した真の土粒子比重値に換
算する補正式を提案した。               


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