昭和５３年３月，昭和４５年以来実施してきた”波浪に関
する拠点観測実施要網”に代って，”沿岸波浪観測実施要網
”が運輸省港湾局によって策定された。これによって，水深
−５０ｍでの波浪観測及びカートリッジ磁気テープによるデ
ィジタルデータの取得等が基準化され，資質のより向上及び
データ処理等が効率の向上をはかられた。　　　　　　　　
　この資料波，沿岸波浪観測指定港を中心とした集中処理対
象港において昭和５６年１月から１２月の１年間に取得され
たデータもとに，処理・解析した結果をとりまとめ報告する
ものである。本資料において観測成果を掲載している港は３
３港である。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　昭和５６年は昭和５５年に引き続き，平年に比べて比較的
高波が多く出現した年である。　　　　　　　　　　　　　
　とりわけ，８月の台風第１５号来襲時に波浮港で観測され
たＨ１／３＝８．３６ｍの高波は波浮港におけるこれまでの
波浪観測の歴史の中で最大のものである。