港湾技研資料

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日本海中部地震による秋田港の貨物流動の変化と経済被害(その2)

港湾技研資料 NO.0530 1985.09

執筆者米澤朗
所属設計基準部 (計画基準研究室)

要旨

 地震による港湾施設の被災は、貨物の取扱能力の低下をも
たらし、港湾を利用している産業に経済被害を及ぼす。この
経済被害を調査することは、港湾計画、特に耐需性水準の設
定に重要である。しかし、港湾貨物の流動の複雑さが原因と
なり、従来この種の調査は殆ど行われなかった。1983年
に発生した日本海中部地震により大被害を受けた秋田港で、
貨物流通の変化及びこれに伴う経済被害調査が初めて実施さ
れた。調査により、秋田港の主要な施設が復旧し、貨物の取
扱能力が地震前の水準に回復するまでの一年間に、数量化し
得た範囲で5億6千万円の経済被害が発生したことが明らか
になった。                      
 調査成果は、今後の施設の復旧計画、港湾計画、さらには
地震防災計画の立案の際して有効に利用されると考える。 


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