港湾技研資料

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重力式係船岸の地震被災量に関する研究

港湾技研資料 NO.0548 1986.06

執筆者上部達生
所属構造部 地震防災研究室

要旨

 地震防災対策をより合理的かつ効果的に実施することを目
的として、重力式係船岸の地震被災量の定量的な推定につい
て検討した。まず、地震被災事例を収集し、その被災の定量
的表現、被災形態の類別を行った。次に収集した地震被災事
例に基づいて、地震動の強さに相当する震度(作用震度)と
その構造物の安定解析において安全率が1となるときの震度
(破壊震度)との比から重力式係船岸の被災変形量および被
災額を推定する手法について検討した。一方、重力式係船岸
の滑動量を地震応答解析手法により推定する手法がある。こ
の基礎的な検討として、水中の剛体模型の地震時滑動実験を
行い、剛体の地震時の滑動を把握し、水中の剛体構造物の地
震時滑動量の計算手法の妥当性を検証した。さらに、地震被
災事例に基づく検討で得られた被災量の推定手法を,より合
理的な耐震設計に利用することを目的として,経済的観点か
ら最適設計震度について検討した。           


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