港湾技研資料

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間隙水中の塩分が粒度試験結果に及ぼす影響について

港湾技研資料 NO.0564 1986.09

執筆者小川富美子,石井一郎
所属土質部 (土質調査研究室)

要旨

 海成粘土中に含まれる塩分が、粒度試験結果に及ぼす影響
を調べるため、人為的に塩分濃度を調整した試料の比重浮ひ
ょう測定法による粒度試験を実施した。         
 一連の粒度試験結果から、試料中の塩分の影響により土粒
子が凝集して沈降するため、細粒分の過小評価を招くことが
明らかになった。また、塩分による懸濁液の比重増大が質量
百分率の計算に反映されないことによる試験誤差が確認され
た。                         
 これらの影響は塩分濃度とともに大きくなるが、ある限界
塩分濃度以下では実用上無視できる。この限界の塩分濃度を
希釈により脱塩を行った海成試料の粒度試験結果から考察し
、0.7〜0.8%と想定して脱塩方法を検討した。   
 その結果にもとづいて,試料の自然含水比,および塑性指
数に対応した粒度試験法を提案した。          


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