港湾技研資料

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回転粘度計による底泥の流動特性の検討

港湾技研資料 NO.0566 1986.12

執筆者鶴谷広一,中野晋,鷹濱潤
所属海洋水理部 (水理研究室)

要旨

 海域の浮泥・底泥の移動現象を明らかにする上で重要とな
る軟弱な底泥の流動特性について調べた。測定はずり速度を
連続的に変化させられる同心二重円筒式回転粘度計を用いた
。そしてこれまでほとんど測定されていないずり速度が0s
−1付近の低ずり速度領域での底泥の流動特性について検討
した。その際、底泥の種類のほか、含水比、泥温、塩分濃度
、ずり速度の変化率などを変えて、それらの流動特性に及ぼ
す影響について調べた。                
 本研究での主要な結論は以下のようである。      
 1)ほとんどの底泥はずり速度が小さい範囲でビンガム流
体的な流動特性を示し、降状値を持つ。         
 2)底泥の降状値、塑性粘度は底泥の含水比に大きく影響
を受け,含水比のべき乗で減少する。          
 3)間げき水の塩分濃度は底泥によっては流動特性に重大
な影響を及ぼし,ベントナイトの場合には塩分濃度の増加に
ともなって流動しやすくなる。             


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