港湾技研資料

一覧へ戻る

波の繰り返し載荷を受ける砂地盤の安定性に関する模型実験

港湾技研資料 NO.0578 1987.06

執筆者善功企,山崎浩之,入澤一明
所属土質部 動土質研究室

要旨

 本研究の目的は、砂地盤上に建設される重力式海洋構造物
を対象に、このような構造物が波浪の繰り返し載荷を受けた
場合の変位量について模型実験により調べることにある。 
 模型実験および解析の結果得られた主要な結論は、以下の
とおりである。                    
(1)構造物の波による変位を推定する場合には、波の繰り
  返しの影響を考慮しなければならない。       
(2)構造物端し部直下地盤の特性と構造物を介して地盤に
  伝達される波力(最大端し圧)は、構造物の変位に対し
  て重要な影響を有するものと考えられる。      
(3)最大端し圧p1と地盤のせん断強度τsfの比p1/
   τsfと構造物の合成変位δは、合成変位のδの一次
  関数となる。                   
(4)今回の実験結果によると,構造物の変位をゼロにおさ
  えようとする場合には,p1/τstの値を3以下にす
  れば良い。                    
(5)上記(3)および(4)における地盤のせん断強度τ
  stについては,(2)で述べた結論から構造物端し部
  下における無次元深さz/B(z:深さ、B:構造物基
  礎幅)が1/2若しくは1以浅の平均値を採用するのが
  良い。                      
(6)今回得られた実験の結果から、p1/τsfと剛性変
  位δおよび繰り返し波数の相関を明らかにした。   


一覧へ戻る

お問い合わせはkikaku@ysk.nilim.go.jpまでお願いします。

(C)Copyright 1996-2007 Nationnal Institute for Land and Infastructure Management(NILIM)
No reproduction or republication without permission.