港湾技研資料

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無機栄養塩類の自動測定システムの開発

港湾技研資料 NO.0613 1988.03

執筆者細川恭史,三好英一,堀江毅
所属水工部 (高潮津波研究室)

要旨

 既存の自動分析装置にバルブコントローラーを組み合わせ
、パソコン制御による自動測定システムを開発した。最大1
6ヶの実験槽より定期的に直接採水できる。1回の採水量は
わずか10〜20mlで、リン酸態リン、アンモニア態窒素
、亜硝酸態窒素、硝酸態窒素の4項目の栄養塩濃度を一度に
測定できる。濃度算定用の検量線は、異なる2濃度の濃度標
準液よりパソコン内で作成される。NO3−Nは、還元率と
共存NO2−Nとの補正を自動的に施してある。停電後は自
動復旧し、待期時は間欠運転するなど、採水・濃度算定も含
め著しい省力化を図っている。             
 このシステムでの測定値の特性を検討し、ばらつきは少な
く、4項目とも均整のとれた精度であることを確かめた。海
水分析に伴う塩誤差への対処方法も検討している。植物栽培
実験による栽培液虫の栄養濃度変化を測定した例を記し,広
範囲に濃度が変化する長期にわたる実験・観測にはこの自動
測定システムが有用な事を示している。         


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