港湾技研資料

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鋼矢板セル模型の水平載荷実験−その1 静的挙動−

港湾技研資料 NO.0638 1989.03

執筆者高橋邦夫,野田節男,神田勝己,三浦聡,水谷太作,寺崎滋樹
所属土質部 基礎工研究室

要旨

 根入れを有する鋼矢板セルの静的挙動を検討するために、
セル径50?、100?の模型を、根入れ長・壁高比が0〜
1.5となるように砂地盤上に根入れさせ、集中荷重を載荷
する実験を行なった。セル殻継手は、亜鉛鉄板の端を折り曲
げ、テフロンシートを挟んで嵌合させて摩擦係数を極力低減
したものとし、比較のために継手のない鋼板セル模型も用い
た。その結果以下の知見を得た。            
1)セルの塑性化荷重は根入れ比の増加とともに直線的に増
加し、セルの耐力に対する根入れ効果がみられる。    
2)根入れが極端に深い場合などを除いて、継手の有無によ
る変位挙動の差はなかったが、底面土圧、根入れ部前面土圧
などの測定値に微妙な差がみられた。          
3)セルの頭部水平変位は,セルを剛体と仮定し,地盤をば
ね評価した計算モデルで良く推定できる。        
4)中詰とセル殻はほぼ一体となって鉛直変位をし,セル殻
だけが地盤内に押込まれる現象は見られなかった。    


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