
沿岸波浪観測年報(1987)
港湾技研資料 NO.0642 1989.03
| 執筆者 | 小舟浩治,亀山豊,末次広児,菅原一晃,後藤智明,橋本典明 |
| 所属 | 海洋水理部 (海象調査研究室) |
要旨 | 1970年以来、運輸省港湾局では関係機関の相互協力の 下に、日本全国の沿岸海域における波浪観測を実施してきた 。本資料は、1987年1月から12月までの1年間に全国 37地点において取得された波浪観測資料の統計解析結果お よび高波の発生要因となった気象じょう乱を取りまとめたも のである。 1987年1年間の年間平均有義波高は、北日本の日本海 沿岸で累年平均値より高めとなった。月平均有義波高は、1 月から4月にかけて北日本を発達した低気圧や前線が頻繁に 通過し、北日本の日本海沿岸では累年平均値より高めであっ た。4月から5月は、本州付近を覆った帯状高気圧や勢力の 強い移動性高気圧の影響で、太平洋沿岸全域および山陰から 東シナ海に至る広い範囲の沿岸で累年平均値より低い値とな った。9月は,日本付近に台風が相次いで来襲し,太平洋沿 岸全域で平年値より高くなった。また,12月は,強い冬型 気圧配置が長続きせず北日本を除く日本海から東シナ海に至 る沿岸で累年平均値より低くなった。 1987年に最大観測有義波を更新した地点は,浜田港, 藍島,玄界灘,伊王島,名瀬港,宮古港,潮岬,御坊沖の8地点で あった。 |
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