港湾技研資料

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海水密度の分布を考慮した流れの数値計算法−2層モデルの適用に当たっての留意点−

港湾技研資料 NO.0665 1990.03

執筆者村上和男
所属海洋水理部 (汚泥処理研究室)

要旨

 内湾域での海水交換を議論するに際し、密度流によって誘
起される鉛直循環流は非常に重要な要因である。このような
鉛直循環流の数値シミュレーションを行う場合、流れの3次
元的構造を考慮した多層モデルが必要となる。      
 本論文は、密度の分布を考慮した場合の2層モデルによる
鉛直循環流の特性を調べたものである。2層モデルには、流
体の上下運動を鉛直流で表す2レベルモデルと、内部境界面
の上下運動で表す2レイヤーモデルとがある。これらのモデ
ルによって再生される流れの特徴を、形状が簡単な長方形湾
での数値実験よって調べた。その結果、2レベルモデルにお
ける鉛直流による移流とそれに伴う鉛直混合が、鉛直循環流
を加速していることが確かめられた。          
 また,それらの手法を須崎湾の潮流計算に適用し,現地の
流れの測定結果との比較を行うことによって,密度流の数値
計算を行う場合の留意点を述べた。           


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