港湾技研資料

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長大ケーソンの波力平滑効果と耐波安定性

港湾技研資料 NO.0685 1990.09

執筆者高橋重雄,下迫健一郎
所属水工部 耐波研究室

要旨

 通常のケーソンに比べて1函あたりの大きさが法線方向に
かなり長い、長大ケーソンの波力平滑効果および平面的な回
転の影響を、理論的、実験的に検討し、耐波安定性に関する
設計法を提案した。                  
 長大ケーソンでは、作用する波力の法線方向の位相差によ
り波力が低減する。この平滑効果は、波向き方向に対するケ
ーソンの投影長さと波長の比lBsin/Lが大きいほど、
また、ピークの作用時間が短い衝撃的な波力の場合ほど顕著
である。実際の平滑効果は、今回提案した合田式による波力
に基づく算定法で、適切に計算できる。         
 波力の作用位置がケーソンの中心からずれると、平面的な
回転力が作用する。ケーソン長が長くなると、この回転力に
よりケーソンが動き出す可能性があるため,回転に対する安
全性を検討する必要がある。回転安全性にういては,作用す
る波力と,ケーソンに自重による抵抗力の,力およびモーメ
ントのつり合い式から計算できる。           


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