港湾技研資料

一覧へ戻る

空港コンクリート舗装のひびわれ部への注入工法の適用性に関する実験的研究

港湾技研資料 NO.0697 1991.03

執筆者福手勤,梅野修一,中野錦一,富田六郎,神田彰久
所属構造部 材料研究室

要旨

 有機系、無機系の注入材料のうち、空港コンクリート舗装
の補修に適用の可能性があるものをいくつか選び、力学特性
の把握と適切な材料選定のための一連の実験を行った。実験
は、(1)モルタル供試体を用いた一次選定試験、(2)コ
ンクリートはり供試体を用いた二次選定試験、(3)実物規
模のコンクリート試験舗装を用いた応用実験から構成される
。                          
 一連の実験の結果、以下のことが明かとなった。    
?エポキシ系、無機セメント系注入材とも今回の施工規模の
範囲では施工性はほぼ満足すべきものであった。     
?ひびわれ幅が1mm程度以上の場合、コンクリート舗装版
上部からの注入によって90%以上の充填性を確保できた。
しかし、ひびわれ幅が狭い場合に、無機セメント系の注入材
の充填が十分行渡らないこともあった。         
?注入部からの採取されたコアを用いた曲げ強度試験と引張
強度試験の結果から、注入部の強度はコンクリートよりも大
きいことがわかった。                 
?超音波伝播速度試験、繰返し載荷試験等の結果から、その
部分の力学性能が回復することが確認され、今回の載荷試験
の範囲ではその特性の劣化は認められなかった。          


一覧へ戻る

お問い合わせはkikaku@ysk.nilim.go.jpまでお願いします。

(C)Copyright 1996-2007 Nationnal Institute for Land and Infastructure Management(NILIM)
No reproduction or republication without permission.