港湾技研資料

一覧へ戻る

対称係留系における船舶の動揺と船舶係留誘導装置に作用する接岸力

港湾技研資料 NO.0730 1992.06

執筆者上田茂,白石悟,板生考司
所属構造部 海洋構造研究室

要旨

 港湾における船舶の係留および荷役の稼働率を向上させる
目的で、対称係留系および船舶係留誘導装置を提案し、計算
および実験を行ってその有効性を検討した。対称係留系およ
び船舶係留誘導装置は、全天候バース、スーパーライナー用
バース、離島等の外洋性港湾などにおいての活用が期待され
る。                         
 船舶係留誘導装置に作用する接岸力は、前進速度をもつ接
岸の場合も前進速度をもたない接岸の場合も、係船岸の法線
に直角方向の速度成分Vyを接岸速度とし、これをもって技
術基準の方法に従って計算してよいことを明らかにした。ま
た、波浪中においては長周期波中または波高が大きいときに
、接岸力が静水中よりも大きいことを明らかにした。   
 対称係留系において動揺シミュレーションおよび動揺実験
を行って計算値と実験値がおおむね一致することを示した。
また、対称係留系が非対称係留系に比べて動揺を抑制する上
で有効な係留系であることを示した。さらに、係船岸の構造
(両側非透過、両側透過)による係留船舶の動揺の相違、防
舷材に適正な配置について検討した。          


一覧へ戻る

お問い合わせはkikaku@ysk.nilim.go.jpまでお願いします。

(C)Copyright 1996-2007 Nationnal Institute for Land and Infastructure Management(NILIM)
No reproduction or republication without permission.