港湾技研資料

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タイロット式矢壁の力学特性の解析

港湾技研資料 NO.0756 1993.06

執筆者高橋邦夫,菊池喜昭,朝木裕次
所属土質部 基礎工研究室

要旨

 係船岸の大型化に伴い、タイロット式矢板壁の矢板として
鋼管矢板のような剛性の高い矢板が多く用いられるようにな
ってきた。タイロット式矢板壁の設計法には仮想ばり法とた
わみ曲線法とがあるが、どちらも高剛性の矢板壁には適用し
難いと考えられる。そこで、この場合にも妥当な設計手法と
してRoweの方法を用いてファクストアースサポート状態
の矢板の拳動を解析し、現行設計法と比較検討した。その結
果、現行設計法により計算される諸特性値と根入長は、Ro
weの方法による計算結果と一致しないことを示し、たわみ
曲線法の持つ本質的な問題点も明らかにした。また、Row
eの提唱したフレキシビリティナンバーを改善した指標を用
いて、諸特性値を仮想ばり法の計算値に対する比から計算で
きるようにした。これによって計算される値は、A港での実
測値とよい対応を示し、この手法が実際の設計計算において
妥当であると認められる。               


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