港湾技研資料

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人工海草による局所洗掘・海岸浸食防止効果に関する模型実験

港湾技研資料 NO.0771 1994.03

執筆者菅原一晃,永井紀彦
所属海洋水理部 (海象調査研究室)

要旨

 前資料において、人工海草は植生区域内に堆積させる機能
と人工海草の岸側に底質を移送させる機能があることを把握
した(港湾技研資料,No.692)。         
 そこで、本研究では具体的な港湾・海岸構造物の基礎洗掘
および海岸浸食に対して、その対策工法となるかどうかにつ
いて移動床模型実験を行った。さらに現時点の知見をもとに
葉状体諸元の外郭について言及した。          
 堤体前面の洗掘に対しては、第一洗掘域に人工海草を岸沖
Lo/4植生すれば、最大洗掘深が約50%低減する。海岸
浸食に対しては人工海草をバーの位置またはさらに沖側に岸
沖Lo/4植生すれば、より硬質な人工海草は植生区域付近
に堆積し、柔軟なものは底質を岸向きに移送させる機能があ
る。                         
 現地用人工海草の葉状体は、材質は発泡ポリプロピレン、
比重は0.1〜0.5、形状は帯状、長さは2m以下、色調
はグリーンまたは黄色系が適当と考えられる。      


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