港湾技研資料

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防波堤スリット部材に作用する多方向波力に関する模型実験

港湾技研資料 NO.0795 1994.12

執筆者鈴木康正,藤咲秀可,河合弘泰,平石哲也
所属水工部 波浪研究室

要旨

 釜石湾口防波堤は設置水深が最大で63mの大水深津波防
波堤である。堤体は、防波堤の前面における反射波を低減す
る二重横スリット形式のケーソン構造が提案されている。本
研究では、スリット部材の平面的な波圧分布を明らかにする
ため、一方向不規則波と多方向不規則波により、スリット部
材波圧を測定したものである。得られた結論は(1)多方向
不規則波における波圧は一方向不規則波の場合よりも最大波
圧のばらつきが小さく、かつ波圧の最大値も小さい。(2)
一方向不規則波、多方向不規則波の場合ともに、側壁ありと
なしの場合の明確な相違はない。(3)一方向不規則波と多
方向不規則波の場合の堤頭函付近の流速を比較すると多方向
不規則波の方が全般的に小さい。また、側壁がある場合とな
い場合では流れの向きが異なる。            


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