1970年以来、運輸省港湾局では関係機関による相互協
力の下に、全国港湾海洋波浪情報網(NOWPHAS:Na
tionwide Ocean Wave informa
tion network for Ports and
HArbours)を構築し、日本全国の沿岸海域における
波浪観測を実施している。本資料は、1970年以来継続的
に刊行を続けている波浪観測年報の1994年版であり、1
994年1月から12月までの1年間に全国沿岸海域で取得
された波浪観測データの統計解析結果および高波の発生要因
となった気象じょう乱とその出現波浪について取りまとめた
ものである。
本資料には次の42地点における波浪統計を掲載している
。
日本海沿岸海域・・・:留萌港、瀬棚港、深浦港、秋田港、
酒田港、新潟沖、輪島港、金沢港、
福井港、鳥取港、浜田港、藍島、玄
界灘
東シナ海沿岸海域・・:伊王島、名瀬港、那覇港
オホーツク海沿岸海域:紋別港
太平洋沿岸海域・・・:苫小牧港、むつ小川原港、八戸港、
宮古港、釜石港、仙台新港、相馬港
、いわき沖、小名浜港、常陸那珂港
、鹿島港、第二海堡、アシカ島、波
浮港、下田港、御前崎港、潮岬、御
坊沖、神戸港、室津港、苅田港、宮
崎港、鹿児島港、志布志湾、中城湾
1994年に全国的な規模で高波をもたらした代表的な気
象じょう乱として6じょう乱を挙げると以下のものになる。
2月9日〜2月16日(二つ玉低気圧→冬型気圧配置→南
岸低気圧→冬型)
2月20日〜2月27日(二つ玉低気圧→冬型気圧配)
3月23日〜3月26日(二つ玉低気圧→冬型気圧配)
4月12日〜4月14日(日本海低気圧)
9月17日〜9月20日(台風9424号)
9月26日〜10月1日(台風9426号)
1994年に最大有義波を更新した地点は以下に示す3地
点であり、有義波高・周期および起時とともに示す。ただし
、ここで示す既往最大値とは、港湾技術研究所においてデー
タ処理を行い、一連の波浪観測年報に掲載をはじめてからの
ものであることには注意を要する。
瀬棚 H1/3=8.22m T1/3=11.0s 2月22日20時(波
浪観測年報掲載は1983年以降)
アシカ H1/3=3.33m T1/3=8.9s 4月13日2時(波
浪観測年報掲載は1992年以降)
潮岬 H1/3=9.07m T1/3=13.7s 9月29日20時(波
浪観測年報掲載は1970年以降、ただし超音波式波高計に
よる現簡素言うは1987年以降)
|