港湾技研資料

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1996年イリアンジャヤ地震津波の特性

港湾技研資料 NO.0842 1996.09

執筆者小舟浩治,永井紀彦,橋本典明,平石哲也,清水勝義
所属水工部 海象調査研究室

要旨

 1996年2月17日14:59、インドネシア東部イリ
アンジャヤ州のピアク島北方(S1.0゜,E137.0゜
)において地震が発生した。震源の深さは極めて浅く、推定
規模はM8.1である。この地震により四国太平洋岸を中心
に津波が来襲し、係留船舶の流出・転覆ならびに養殖施設の
被害が各地で生じた。                 
 本報告では、まず全国港湾海洋波浪情報網波高計と各地の
検潮儀によって測得された津波波形記録を取りまとめた。そ
の結果、我が国沿岸における津波周期が約15分であり、湾
の固有周期が津波周期と一致するところでは共振によって湾
内の津波振幅が増幅されていたことがわかった。次に高知県
西部とピアク島において現地調査を実施し、津波被害を調べ
た。高知県西部では、浸水被害は生じなかったが、港内の津
波の流れが大きく、係留ロープの切断や波除堤基部の洗堀被
害が生じた。最後に、数値計算を実施して、伝播経路などに
ついて検討した。                   


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