港湾技研資料

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浮体構造物の海震応答特性に関する実験的研究

港湾技研資料 NO.0858 1997.03

執筆者野津厚,米山治男
所属構造部 地震防災研究室

要旨

 浮体構造物の海震応答特性を把握することを目的として,
水中振動台を利用した模型振動実験を行った.実験は底板の
剛性の異なる二種類の浮体について行った.係留方法は無係
留またはテンションレグ係留とした.
 テンションレグ係留の場合の浮体の応答を無係留の場合と
比較したところ,本研究における実験条件では,テンション
レグ係留の場合の方が応答加速度が大きいという結果が得ら
れた.
 また,底板の剛性が低い浮体の応答を剛な浮体の応答と比
較したところ,浮体の応答加速度は底板の固有振動数と加振
振動数との大小関係に依存することが明らかになった.
 浮体が剛体で無係留およびテンションレグ係留の場合につ
いて,浮体と海水との動的相互作用を考慮した有限要素法プ
ログラムにより浮体の応答を計算したところ,応答加速度,
係留索の張力等の点で計算結果と実験結果はおおむね良い一
致を示しており,本解析手法の妥当性が検証された.


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