平成7年1月17日午前5時46分に淡路島北部を震源とするマグ
ニチュード7.2の地震が発生し,神戸市を中心に5500名以上の方
々が亡くなられ.また,土木・建築構造物への著しい被害に
よる長期間の都市活動の停滞が生じた.
こうした状況において,様々な輸送モードによる救援活動
が実施され,被災地の復旧,復興に大きく寄与した.
しかしながら,こうした,輸送モードの対応に関する分析
は数多く実施されているものの,各種輸送モードの分析を踏
まえたうえでの神戸港の海上輸送モードへの対応状況に関す
る分析は極めて少ない.
したがって,本研究では,震災直後の各種輸送モードに関
して総合的な分析を最初に行い,緊急対応の段階,応急対応
の段階,復旧対応の段階として,パターン化できることを明
らかにする.
次に,海上輸送モードについて,さらに詳細な検討を加え
,その結果,神戸港が果たした震災対応機能として,緊急物
資等搬入機能,人流輸送対応機能,海上支援船舶対応機能,
瓦礫等搬出機能の4機能に整理されることを明らかにする.
さらに,神戸港において形成された震災対応機能配置に関
する分析を踏まえ,機能分散・混在型システムの検討の必要
性を示す.
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