港湾技研資料

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釧路沖地震による釧路港の経済被害と液状化対策の費用便益分析

港湾技研資料 NO.0879 1997.09

執筆者野津厚,上部達生,佐野透
所属構造部 地震防災研究室

要旨

 1993年1月15日に発生した釧路沖地震(M7.8)は釧路港を
はじめ北海道東部太平洋沿岸の諸港に大きな被害をもたらし
た.
 本研究では,関係機関へのヒアリングおよびアンケート調
査により,地震が釧路港にもたらした経済被害の実態を調査
した.また,この結果に基づき,港湾施設の液状化対策の経
済的合理性について費用便益分析による検討を行った.
 調査の結果,以下のことが明らかになった.
  ?釧路沖地震が釧路港にもたらした経済被害は,今回明
らかにできただけでも,港湾依存産業が60,000千円,港湾関
連産業が190,902千円,合計250,902千円にのぼる.
  ?岸壁そのものの被災が軽微である場合でも,荷役機械
が被災することにより経済被害が発生しているケースが多か
った.
  ?液状化対策の経済的合理性について検討したところ,
液状化対策の費用よりも便益の方が全般的に大きいと認めら
れた.


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