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小型潜堤を用いた海浜安定工法に関する模型実験
港湾技研資料 NO.0896 1998.03
執筆者 | 平石哲也 |
所属 | 水工部 波浪研究室 |
要旨 | 京都府北部の宮津湾内の天橋立は,古来より景勝地として知 られている.昭和30年代より海岸侵食を防ぐために,現在 ,突堤群の上手側に砂を供給し海浜の安定を図る'サンドバ イパス'事業が実施されている.この工法で海岸侵食は防止 されるものの,突堤の上手側にのみ砂が堆積するために,上 方から見た海岸線の形状は櫛状になり,景観上の問題が生じ ている.そこで,突堤の先端の下手側に扇形の小型潜堤を設 置して,潜堤背後の砂の堆積を図り,海岸線を滑らかにする 工法が提案された.ここでは,小型潜堤の効果を模型実験で 検討し,砂の堆積が生じる原因を調べた.さらに,潜堤上の 波高低減効果を推定する実験式を提案し,最適な潜堤幅の設 定法を示した.実験の結果得られた主な結論は以下のとおり である (1)比較的幅が広い潜堤の背後では,底質粒子の堆積が生 じた. (2)底質粒子の堆積を生じる主な要因は,潜堤上の波高減 衰である. (3)潜堤背後の波高が,表層および完全移動限界に相当す る波高レベルの間になると堆積が生じる. (4)潜堤上の波高変化を求める実験式を用いて,所要の潜 堤幅を設定できる. |
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