港湾技研資料

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阪神・淡路大震災におけるガレキの処理・活用に関する調査と考察

港湾技研資料 NO.0899 1998.03

執筆者土田孝,水上純一,菊池喜昭,吉野博之
所属土質部 土性研究室

要旨

 阪神・淡路大震災におけるガレキの発生・処分・再利用に関
する実態調査結果より、以下のことがわかった。
1)震災復興と時間の関係をみると、ガレキの処理はライフラ
インの回復後に本格化しており、緊急性があると同時に中長
期的な見通しと時間を要する課題である。
2)仮置き場には臨海部の埋立地を利用した沿岸型(20〜30ha
)と、市街地に設けられた内陸型(0.5〜3.0ha)がある。容
量はそれぞれ7〜8万t/ha、1.5〜2.0万t/haであり、仮置き場
としての能力に大きな差がある。
3)震災ガレキのリサイクル率は50.1%であるが、リサイクル
量の90%は土地造成による利用である。大量のガレキは土地
造成以外の目的では短期間に大量にリサイクルすることは困
難である。
4)災害発生時にはリサイクル材料の需要と供給のバランスが
崩れるので、災害廃棄物のリサイクルにおいては処理・再生
のための施設とストックヤードを有するリ サイクル拠点を
長期間設置することが不可欠であり、港湾地域内の埋立地を
活用が考えられる。


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