要旨 |
本報告は、1995年および1996年に港湾地域強震観測網で得ら
れた記録について報告するものである。本観測網で得られた
記録は、地震毎に分類され,地震諸元,観測地点,記録番号
,最大加速度等とともに,本報告に掲載されている強震観測
表(Strong-Motion Earthquake Observation Results)にまと
められている。強震観測表の地震諸元は,気象庁地震津波監
視課発行の「地震月報」および「地震火山概況」に基づいて
いる。また,強震記録の記録番号は,各観測地点から記録が
送られてきた順番に付けられており,記録の分類として,頭
文字「S」で始まる記録は SMAC-B2型強震計で得られた記録
,「M」は ERS-B,-C,-D型強震計で得られた記録,「F」は
ERS-F,-G型強震計で得られた記録をそれぞれ示している。強
震観測表にまとめられている記録の中で,最大加速度が 20G
alを越える記録については,観測結果として再生した加速度
記録波形を示している。また,最大加速度が 50Galを越える
比較的大きな記録については,さらに,補正加速度記録波形
,速度波形,変位波形,応答スペクトル,フーリエスペクト
ル,水平面内の加速度・速度・変位の軌跡も併せて示してい
る。
1995年中には, 1月17日に兵庫県南部地震(M=7.2)が発生
し,本震及び余震において港湾地域強震観測網においても多
くの記録を観測された。これらの記録は甚大な被害を受けた
神戸港の港湾施設の復旧において非常に重要な情報を提供す
るものであった。これらの記録については,別報の「1995年
兵庫県南部地震の港湾地域における強震記録」にて既に詳細
に報告されている。また、1994年に生じた三陸はるか沖地震
(M=7.5)の余震がいくつか1995年中に観測されたが、これ
ら余震記録については別報の「1994年三陸はるか沖地震の港
湾地域における強震記録」にて報告されている。
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