港湾技研資料

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水砕スラグの力学特性の経年変化

港湾技研資料 NO.0915 1998.09

執筆者菊池喜昭,高橋邦夫
所属土質部 基礎工研究室

要旨

平成元年に水砕スラグを港湾工事用に利用する際の手引き書
がつくられた。その後、水砕スラグの利用実績が豊富になっ
てきている。中には施工後10年近く経つものもあり、水砕
スラグの長期特性を把握できるような状況になってきた。特
に、水砕スラグの固結については不明な点が多かったが、今
回の地盤調査の結果、水砕スラグの経年変化について以下の
ような結論が得られた。
1)地下水面より下にある水砕スラグについては長期的には
固結する傾向にある。
2)原位置における水砕スラグの物性値や力学特性には比較
的大きなばらつきがある。
3)固結した水砕スラグの固結強度の範囲は0.87〜18kgf/cm
2程度である。残留強度から求めた内部摩擦角は37°以上あ
る。
4)固結した水砕スラグの透水係数は10-3cm/secのオーダー
であり、長期間経過しても大きくは変わらない。
5)固結した水砕スラグについて地盤工学会基準にしたがっ
て求めたphは11程度であるが、間隔中を通過する水について
求めたphはそれよりはやや小さくphが9〜10程度となる。


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