港湾技研資料

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分割法による土圧算定法とその軽量混合処理土工法への適用

港湾技研資料 NO.0924 1999.03

執筆者土田孝,菊池喜昭,福原哲夫,輪湖建雄,山村和弘
所属土質部 土性研究室

要旨

 壁体の背後に直線からなるすべり面を仮定し,斜面安定解
析と同様に分割法を適用して土圧を計算するプログラムを開
発した.分割法ではスライス間力の処理が問題となるが,使
用した仮定は,各スライス間力の合力の方向が壁体に作用す
る土圧合力の方向に等しいと仮定した.開発したプログラム
を用いて計算した多層砂質地盤の土圧は,現行の地震時土圧
式を用い見かけの震度として二建式を適用した時の土圧とほ
ぼ一致した.また,壁体背後に固化処理体がある場合には,
3つのモードによって土圧を算出しその最大値を計算土圧と
する方法を提案した.
 重力式岸壁後を軽量混合処理土で置き換えた場合の各設計
震度における土圧低減効果は,岸壁の規模によらずほぼ一定
であり,正規化した改良面積S/H2と土圧低減率RPの関係と
して求めることができる.軽量混合処理土の置換面積を大き
くしていくと,土圧低減効果はしだいに減少するがある限界
値に達する.この限界値は軽量混合処理土と地盤の摩擦係数
によって決まってくるので,土圧低減効果を十分に発揮する
には摩擦係数を確保する必要がある.


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