港湾技研資料

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沿岸埋立地周辺でのクールアイランド現象に関する微気象観測

港湾技研資料 NO.0929 1999.03

執筆者中川康之,橋本典明,工藤雅春,野村貴之,中官利之,鶴谷広一
所属海洋環境部 水理研究室

要旨

 沿岸部の埋立等による開発が,周辺の大気環境へ及ぼす影
響を調べることを目的として,埋立地周辺において係留気球
を用いた風速・気温・湿度等の気象観測を実施した.本研究
は、特に海風が埋立地とその背後の運河水面を通過する条件
を対象として調査した結果を取りまとめたものである.観測
結果によると、埋立地上を通過した海風には地表面付近で最
大約2度の気温上昇が見られる.一方、運河水面を通過する
ことにより、気温は埋立地通過前と同程度に低下しており、
運河水面の気温冷却(クールアイランド)効果が確認できた
。また,観測結果を基に埋立地面と運河水面を対象とした熱
収支解析を行い,各領域を通過する上空大気の気温の上昇や
低下と各地表面からの熱輸送との関係について調べた.


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